自分のスタートアップが失敗したら? 同じバッチのスタートアップへ就職する
この記事は 2016年5月19日 に Medium で公開したものです。
自分のスタートアップが失敗したら創業者たちはどうなるのでしょうか?
その後のキャリアはスタートアップが廃業した経緯やステージによっても様々ですが、Y Combinator 関連の人の話の中で面白かった答えは、「そんなときは同じバッチの中でうまくいっているスタートアップに就職してたよ」という答えでした。
有名なところだと Y Combinator 第一期の Aaron Swartz は自分のスタートアップの Infogami をはじめたものの、途中から同じバッチの Reddit と合併し Reddit にジョインしています。また他のケースでは、既に卒業した先輩たちのスタートアップにジョインすることもあったそうです。
こうした失敗した人を受け入れる環境は、成功しつつあるスタートアップにとっても、失敗してしまったスタートアップの創業者にとっても、双方にとって幸せな形ではないかと思います。
成功しつつあるスタートアップにとっては、最初期に重要となるアントレプレナーシップと技術力を持つ従業員を獲得することができます。逆に失敗してしまった創業者にとっては、ある意味のセーフティネットを獲得できるだけでなく、そのスタートアップがどれだけ伸びているかというある種のインサイダー情報を先んじて知った上で就職することができます。
また同じバッチの創業者同士はある程度お互いの能力や性格、興味関心を知っているので、お互いに相性が合うかどうかも事前にある程度把握できているという点も大きいのでしょう。(ただしそのためには自分と似たようなスタートアップが多くいるアクセラレーターに入る必要があると思います)
YC の最も重要なイノベーションはバッチ形式で投資をしたことだと Paul Graham が述べていますが、こうしたセーフティネットとしての仲間ができることもバッチ形式の副次的な効果なのかもしれません。特にスタートアップの初期という最も失敗しやすい環境において、このようなセーフティネットがあることは起業のハードルを低くしてくれるのではないかと思います。
仮にどこかのアクセラレーターに入っていなくても、スタートアップの初期において似たようなステージの創業者とある程度連絡を取って情報交換をしておく、というのは、自分のスタートアップを効果的に進めていくというだけでなく、こうしたセーフティネットを築くという点でも有効なのではないかと思います。
もちろん、そうした元起業家はよくも悪くも飽きっぽかったり自我が強かったりするので、従来の雇用関係というよりもアライアンス的な関係を結ぶ、という認識でいたほうが良いかもしれません。そのあたりは Reid Hoffman の Alliance を読んでみるといろいろな示唆が得られるかと思うので、ご興味のある人は以下の本を是非読んでみてください。
ALLIANCE アライアンス―――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用amazon.co.jp
とはいえもちろん失敗しないことが最も良い道なので、是非 Paul Graham が YC 卒業直後のスタートアップに送った「死なないために」もご一読いただければと思います。
