<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><rss version="2.0" xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/" xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom" xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"><channel><title>馬田 隆明のブログ（Defense Tech）</title><description>馬田隆明のブログの「Defense Tech」の記事。</description><link>https://takaumada.com/blog/tags/defense-tech/</link><language>ja</language><atom:link href="https://takaumada.com/blog/tags/defense-tech/rss.xml" rel="self" type="application/rss+xml"/><item><title>防衛テックの倫理 - 日本の Defense Tech / 防衛テックを考える（4）</title><link>https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/</link><guid isPermaLink="true">https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/</guid><description>6月29日（月）にDefense Techに関するイベントに登壇することになったので、事前に自分の考えを書いてまとめておきます。記事が長くなったので複数に分けています。 なお、フィードバックを受けて、今後、私の中での考えや意見は変わる可能性…</description><pubDate>Mon, 29 Jun 2026 11:03:52 GMT</pubDate><content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/20260629194910.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;https://desilo.substack.com/p/academic-insights-26&quot;&gt;6月29日（月）にDefense Techに関するイベント&lt;/a&gt;に登壇することになったので、事前に自分の考えを書いてまとめておきます。記事が長くなったので複数に分けています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;なお、フィードバックを受けて、今後、私の中での考えや意見は変わる可能性はあります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;日本のDefense Techを考える上では、&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/&quot;&gt;前提&lt;/a&gt;を整理した上で、大きく議論するべき点として3つあると考えています。&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-2/&quot;&gt;防衛力&lt;/a&gt; - その事業は日本の実効的な防衛力を高めるのか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/&quot;&gt;事業性&lt;/a&gt; - その事業はスタートアップとして急成長できるか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;倫理 - その事業をするべきか&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;p&gt; 本記事では「&lt;strong&gt;倫理&lt;/strong&gt;」について扱います。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;防衛テック勃興の社会的リスクと倫理の重要性&quot;&gt;防衛テック勃興の社会的リスクと、倫理の重要性&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;なぜ防衛テックで倫理を考える必要があるのかを、少し大げさなシナリオで考えたいと思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;まず防衛テック企業の時価総額を伸びるタイミングは、&lt;strong&gt;「紛争が起こること」や「対立が強まって、その危機認識が高まること」&lt;/strong&gt;でしょう。防衛テック企業の製品の需要が増して、市場価値が上がるのは、事案が起こったときであろうと思われるからです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;特に防衛テックに投資するベンチャーキャピタルは、本人たちが戦争を望んでいるかどうかとは別に、ファンド期間内に安全保障環境が緊迫し、防衛予算が増え、投資先の評価が上がるほど、投資リターンが大きくなり得る構造を持ちます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そうすると、戦争等で企業価値が上がったタイミングで投資回収をして投資リターンを得て、戦争後の復興コストを社会に押し付ける……といったことは多分に陰謀論的ではありますが、そういった構造やナラティブを作るインセンティブがあります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そうした積極的な関与でなくとも、「確保した予算の正当化をするために、戦争を止めづらくなる」ということもあります。たとえば第二次世界大戦における日本海軍は、対米戦に十分な勝算を持てないことをかなり認識していたものの、長年「米国を仮想敵」として軍備・教育・作戦計画・予算を組み立ててきたため、海軍首脳は明確な開戦反対を避けて、「首相一任」などの曖昧な態度に逃げ、結果的に開戦が決まったと言われています（&lt;a href=&quot;https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009010797_00000&quot;&gt;NHK の特集など&lt;/a&gt;）。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;これらは関わる個々人が悪だというわけではなく、悪意を持っていなくとも、人間は細かい点で欲深く、弱い傾向にあるので、インセンティブがあればそちらに流れやすくなる、ということです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そうした人間の弱さがあるからこそ、私たちは自分たちを適切に縛り、律する必要がありますし、そうした疑いがかけられる側は説明責任を持つことになります。特に「争いが起こること」に対する賭け金としての投資が増えている今だからこそ、そうした責任は増えているのではないか、と思います。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;民間企業の力が増したからこそ民間の倫理が求められる&quot;&gt;民間企業の力が増したからこそ、民間の倫理が求められる&lt;/h2&gt;
&lt;h4 id=&quot;新しいプレイヤーとしての民間&quot;&gt;新しいプレイヤーとしての民間&lt;/h4&gt;
&lt;p&gt;特にこうした議論を民間企業側で行う理由が増していると思っています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;従来であれば、先端技術を開発する大学等の「学」と、それを応用する「軍」の2者が中心となって倫理を議論することが中心でした。市民ももちろんステークホルダーとして入っていましたが、どちらかというと受動的な立ち位置だったように思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それが現在は、大学等よりも民間企業が先端技術やその応用を一部リードするようになり、プレイヤーとしての存在感を増してきています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そうすると、「学」だけをグリップしてもあまり効果的ではなく、「民」をどうするかを考えていかなければなりません。そのとき「民」側でも同様のことを考えていかなければならないことも増えています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;民間が力を持ったからこそ、そこには大きな責任が生まれます。&lt;/p&gt;
&lt;h4 id=&quot;民間の中でのスタートアップ&quot;&gt;民間の中でのスタートアップ&lt;/h4&gt;
&lt;p&gt;そうした意味で、スタートアップ側も考えていく必要があります。スタートアップという民間企業が防衛テックの担い手として期待されているからこそ、そこには相応の責任が生まれてくるということです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;従来のスタートアップは、市場のルールに従っていれば良い領域で事業を行っていましたが、それを変えるタイミングに来ているということです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;従来から、スタートアップが様々な規制産業に入り込むことが増えてきて、そこでも相応の責任が求められてきましたが、それが人の生死に関わる領域まで広がってきています。そうであれば、そこには一層の責任が求められるようになってきます。&lt;/p&gt;
&lt;h4 id=&quot;情報技術による関わり方の質的変化&quot;&gt;情報技術による関わり方の質的変化&lt;/h4&gt;
&lt;p&gt;また情報技術の発展で、かつての民間企業による兵器提供とは違い、民間企業の意思が戦闘の意思決定に入りこむ余地が高まっているため、民間企業が軍事に対して持つ影響力はかつてよりも大きくなっているように見えます。加えて、グローバリゼーションの流れの中で、ビッグテックのように一企業が国を超える影響力を持ちうるようになったことも大きな変化としてあります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;情報の重要な部分を民間企業が握り、影響力が高まる今、こうした民間企業が自らを律する仕組みや、外から制御する仕組みをどう作るかは、今後の公共的な議論として必要性が高まってくるでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;大きな力に対しては、大きな予見責任・抑制責任・説明責任が伴います。それに対する準備が新たに必要になってきています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/20260629194639.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;従来のシリコンバレーにはMove fast and break thingsのような考え方がありましたが、それは後戻りが可能で、かつ人の命とそこまで関わらない事業領域だったからです。もし軍事の領域でそれをすれば、&lt;a href=&quot;https://www.theguardian.com/world/2025/mar/29/move-fast-kill-things-the-tech-startups-trying-to-reinvent-defence-with-silicon-valley-values&quot;&gt;Move fast, kill things&lt;/a&gt; となってしまい、人の命は戻ってきません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だからこそ、倫理についての議論が必要であるのだと思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただし、前述したとおり、「戦争への加担か、完全撤退か」という二択で考えるのはあまりに単純すぎます。実効的な防衛力を失ってしまえば、かえって人命や社会を危険にさらす可能性もあるからです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;問われるべきなのは、防衛技術に関わることやその事業をすべて否定することではなく、何をやって良いのか、何をしてはいけないのかという、複雑な善し悪しのグラデーションを見ていくことだろうと思います。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;倫理と速度&quot;&gt;倫理と速度&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/20260629194652.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;一方、倫理を重く見すぎると、民主国家側の技術開発が遅れ、結果的に権威主義国家に対する抑止力が落ちるのではないか、と考える人もいるかもしれません。しかし倫理が弱ければ、後から調達停止や輸出停止も起こりえます。訴訟や同盟国との相互運用性低下も招くかもしれません。その結果、むしろ事業が脆くなります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;よく科学技術系でも言われることですが、ちゃんとアクセルを踏むためにも、ブレーキは用意しておくべきだし、ステアリングができるようにしていたり、ガードレールが設置されていなければ、社会からの信認は得られないでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;先の記事でも、軍事の調達改革や市場改革が行わなければ、おそらく大きなスタートアップは生まれないのではないか、と書きました。そうした市場設計を促していくのであれば、自ら倫理を議論し、設計することは、自社の価値最大化にもつながっていくはずです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そうした観点からも、そのため、「この技術は軍事的に有効か？」「この事業はスタートアップとして魅力的か？」を考えると同時に、「この事業をしてよいか？（この事業に投資・支援してよいか？）」「どこまでなら良いか？」を、関わる人たち自らが考え、自ら発信していくことは重要ですし、本人たちが気にしていなくても、周囲からそうした問いを投げかけていったり、歯止めをかけていく必要性は大きいのだろうと思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そこで本稿では、防衛テックを一律に否定するのではなく、また倫理を「開発停止の理由」ではないものとして考え、社会的な正統性と長期的な採用可能性を高める設計条件としての倫理を考えたいと思います。その際、倫理を感情論ではなく、実務上のリスク管理や制度設計、民主的正統性の問題としてなるべく捉えたいと思います。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;倫理を実務に具体化する&quot;&gt;倫理を実務に具体化する&lt;/h2&gt;
&lt;h3 id=&quot;事業で変わる倫理の論点やリスク&quot;&gt;事業で変わる倫理の論点やリスク&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;防衛テックの倫理といっても、その防衛テックがどういった事業を行うかで倫理に関する論点やリスクは変わります。たとえば以下のような分類ができるでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;&lt;thead&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;類型&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;例&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;倫理リスク&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/thead&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;後方支援・ロジスティクス&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;補給、整備、在庫管理、訓練支援&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;比較的低いが、戦争遂行能力への寄与はある&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;防衛インフラ&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;サイバー防御、衛星通信、基地警備、災害対応&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;民間転用・監視転用・依存リスク&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;情報収集・分析&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;ISR、OSINT、画像解析、状況認識AI&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;誤認、監視、差別的標的化、責任分散&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;指揮統制・意思決定支援&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;C2、標的優先順位付け、作戦計画支援&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;人間判断の形骸化、説明不能性&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;致死的兵器・自律兵器&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;攻撃ドローン、自律標的選定、火器管制&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;IHL違反、過剰攻撃、責任所在の不明確化&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;p&gt;そのうえで実務的には、以下の3つあたりから始める必要があるのだろうと思います。&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;企業：ガバナンスをどう設計するか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;個人：創業者や投資家の徳をどう求めるか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;政策：市場全体の制度をどう設計するか&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/20260629194726.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;1-企業のガバナンス設計&quot;&gt;(1) 企業のガバナンス設計 &lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;1つの方法は、いかに企業の倫理的なガバナンス体制を作るかです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;たとえばドローン企業であるSkydioは、消費者用からB2B向けに事業を強めた2020年のタイミングで、&lt;a href=&quot;https://www.skydio.com/blog/skydio-engagement-and-responsible-use-principles?utm_source=chatgpt.com&quot;&gt;Engagement and Responsible Use Principles&lt;/a&gt;を公開しています。ドイツの&lt;a href=&quot;https://helsing.ai/company?utm_source=chatgpt.com&quot;&gt;Helsing&lt;/a&gt;という防衛AI系スタートアップもEthicsに関する情報を整理しています。Palantirも&lt;a href=&quot;https://www.palantir.com/assets/xrfr7uokpv1b/29IHCTisO8v2pofVMrxtnX/7e91f4f393074f69ae047d01eaebabce/Palantir_Human_Rights_Policy.pdf?utm_source=chatgpt.com&quot;&gt;Human Rights Policy&lt;/a&gt;を用意しています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;倫理的な一線を踏み越えないために、事業者や投資家が「どの用途・顧客・運用条件なら倫理的に関われるか」といったルールや制度を作っておくことは、危険な領域に踏み込もうとしている企業にとって、自社を守ってくれる防具や規律になってくれるはずです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;Defense Techをやっていくのであれば、こうした仕組みを、企業・投資家・支援側ともに用意していく、というのが1つの実務的な解決策ではないかと思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;たとえば、以下のようなチェックリストをチェックするのも1つでしょう。（あくまで例です）&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;&lt;thead&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;問い&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;具体的確認事項&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/thead&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;誰に売るのか&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;顧客は民主的統制下にあるか。人権侵害リスクの高い治安機関・軍・政府ではないか。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;何に使われるのか&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;防衛、防災、監視、標的化、攻撃支援のどれか。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;どこまで関与するのか&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;情報提供か、意思決定支援か、標的選定か、攻撃実行か。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;人間の判断は残るか&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;人間が意味のある判断を行える設計か。DoDの自律兵器指令も、意図しない交戦リスクを下げるための設計・責任体制を重視しています。(&lt;a href=&quot;https://www.war.gov/News/Releases/Release/article/3278076/dod-announces-update-to-dod-directive-300009-autonomy-in-weapon-systems/?utm_source=chatgpt.com&quot;&gt;U.S. Department of War&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;監査できるか&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;ログ、モデル更新履歴、データ由来、判断理由、事故後検証が残るか。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;止められるか&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;誤作動時の停止、顧客違反時の契約解除、用途逸脱時のアクセス制限が可能か。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;外部化していないか&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;復興コスト、民間人被害、誤爆、監視被害を社会に押し付けていないか。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;p&gt;ただし、これらがどこまで実効的かは見ておく必要があります。たとえば最近だと、2026年6月にPalantirは、&lt;a href=&quot;https://www.barrons.com/articles/palantir-stock-losing-streak-cathie-wood-a3ef41c7&quot;&gt;外部株主の56%が人権レビューの実施を支持&lt;/a&gt;していたにもかかわらず、&lt;a href=&quot;https://www.barrons.com/articles/palantir-stock-price-human-rights-99fc4356&quot;&gt;株主総会においてそれを否決したそうです&lt;/a&gt;。これは創業者に強い議決権を与える株式の構造を取っていたためです。Helsingも掲げていることは確認できますが、内実は正直分かりません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;この事例が示しているのは、ガバナンスがあることと、外部からの統制が効くことは別だということです。そこに対して、どういうルールを用意するかは議論が必要です。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;2-個人の徳と良識&quot;&gt;(2) 個人の徳と良識&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;2つめの観点は、徳や倫理を議論することです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;スタートアップは上述のような制度が会社の中では未熟になりがちです。そのため、創業者や投資家個人の徳や良識が求められることになります。よって、創業者や投資家が戦争に関わる権力を扱うにふさわしい人格や組織文化を持っていることを評価したり、そうした議論の場が多くあることが望ましいでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただし、徳だけに頼るのは危ういとも思います。競争の圧力がかかる局面では、個人の良識だけでは組織を止められないからです。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;3-市場設計&quot;&gt;(3) 市場設計&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;だからこそ、外部の市場の設計が重要となります。防衛テック市場が正当化されるのは、国家と社会にとって必要な防衛力を、より効率的かつ適切に供給するためです。そうした合目的的に機能する市場を設計していく必要があります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;『&lt;a href=&quot;https://www.keio.ac.jp/ja/about/public-relations/mita-hyoron/literary-review/20251117-1/&quot;&gt;資本主義にとって倫理とは何か&lt;/a&gt;』を書いたジョセフ・ヒースなどは、企業は競争する役目を与えられている主体であって、企業に対して社会をよくすることを求めるのは違うのでは、という議論をした上で、ただし市場制度の目的に反する手段で競争することは倫理的ではないと整理します。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;その意味で、危機ナラティブの過剰な演出や調達制度への過度な影響、ベンダーロックイン、責任やコストの外部化によって競争するのであれば、それは市場の目的を損なう競争です。それらを防ぐための、市場の失敗を利用しない競争ルールや調達制度、投資契約、用途審査、監査可能性に落とし込む必要があります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;（ただし一方で、防衛領域のようにかつて市場ではなかったところが市場化されていく中で、企業を御せるだけの市場制度ができるまでの間は、企業に倫理を求めざるをえないところもあるように思います。）&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;倫理に関する議論&quot;&gt;倫理に関する議論&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;加えて、やや抽象度の高い点ですが、倫理という観点で気になる点をいくつか挙げておきます。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;1-基本&quot;&gt;(1) 基本&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;まず最低限抑えるべきなのは、国際人道法や人権、正戦論などの観点です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;Defense Tech企業や投資家は、国際人道法が求める基本原則を理解しておく必要があるでしょう。こうした検討なしに、「防衛に役立つからよい」と語るのはとても危ういように映ります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;特に防衛・治安・情報領域では、製品が民間人監視や反体制派弾圧、過剰な武力行使、差別的な標的化に転用されるリスクを前提に設計しなければなりません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただ、こうした議論があまりされているようには見えず、ここには不安が残ります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;また、国家などの抽象的な議論ではなく、誰がどう傷つくのかといったようなケア倫理的な側面にも注意を払う必要がありますが、そういった議論も少ない印象があります。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;2-正統性や責任の議論&quot;&gt;(2) 正統性や責任の議論&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;かつての兵器であれば、意思決定は軍が行うものでした。しかし昨今の情報技術を用いた意思決定プロセスでは、民間企業がその意思決定にも間接的に関わることになります。かつてのような情報共有中心の技術であれば、まだ意思決定の主導権は軍にありました。しかし民間企業が作ったAIが判断するとなったら、民間企業の作ったものによる意思決定は、どこまで正統性があるのか、またそれはどのような扱いになるのかなども問題になります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;また防衛が国によるものである限りにおいて、国に対して一定の牽制をかける仕組みが法律という形で組み込まれていました。しかしそれが私企業になると、外部からのガバナンスを仕掛けるのは相応の難しさが出てきます。さきほどのPalantirの例などが一例です。これをどうしていくのかは考えるべきでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;責任のありかの問題も出てきます。昨今の防衛テックの危険なところは、責任が分散してしまうところです。エンジニアはモデルを作っただけと言い、企業は政府の要件に従っただけと言い、軍はベンダーの評価を信じたと言い、オペレーターはシステムを信頼した、と言うかもしれません。これは誰も完全には責任を負わないシステムです。自律兵器になればその問題はより大きくなります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そうして責任がうやむやになる前に議論を整理しておく必要があります。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;3-民間プラットフォーム依存と主権&quot;&gt;(3) 民間プラットフォーム依存と主権&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;また、防衛テック企業が、単に兵器やソフトウェアを売るのではなく、軍事オペレーションの基盤になるプラットフォームを作ろうとする傾向にあることにも注意が必要です。プラットフォーム化によって、各国の軍が少数企業に依存し、ロックインや独占・寡占が起こりやすくなることになるということでもあります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;いずれそうした民間企業が「War (戦争) as a Servie」や「防衛力/抑止力 as a Service」として様々な国に自社の製品を売っていくことは容易に想像できますし、導入されたあとにも、企業が契約を打ち切れば国防が機能しなくなるリスクをはらむこともあります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;実際、Starlinkをめぐっては、2026年2月にロシア軍が不正利用していたとされる端末のアクセスが制限され、ロシア側の通信に影響が出たと報じられています。また2025年には、ウクライナとの資源交渉の文脈で、Starlinkアクセス停止の可能性に言及したそうです。事実関係には慎重な整理が必要ですが、このように民間プラットフォームが戦時の通信・作戦継続に大きな影響を持ち得るようになったときに、どのように対応していくべきかは対策をしておく必要があります。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;4-新しいプレイヤーとの付き合い方&quot;&gt;(4) 新しいプレイヤーとの付き合い方&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;ここまでスタートアップ側の話をしてきましたが、スタートアップを巻き込もうとする政府側にも新しい倫理観や市場観が求められるのだろうと思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;前述したとおり、スタートアップやVCは時限付きのインセンティブがあり、そして従来の防衛関係者とはやや異なる、資本の論理によって動かされるプレイヤーたちです。そうした人たちが起こしていくイノベーションを防衛のエコシステムに入れるということには、メリットもありつつデメリットもあります。それをうまく御せなければ、そうした人たちのナラティブに飲み込まれ、対立が先鋭化しやすくなるかもしれません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;たとえばa16zなどは、&lt;a href=&quot;https://a16z.com/the-techno-optimist-manifesto/&quot;&gt;技術倫理を「敵」と見なす&lt;/a&gt;原稿を書いています。そうした人たちの言動や技術を御せるかどうかは、政府側にどれだけの能力があるかにも依存するでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;5-国への貢献の度合いの過剰なナラティブ&quot;&gt;(5) 国への貢献の度合いの過剰なナラティブ&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;防衛テックを「国への貢献」と見過ぎないことも重要だろうと思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;防衛テックへの投資家でもある&lt;a href=&quot;https://warontherocks.com/cogs-of-war/the-danger-of-vibe-patriotism-in-defense-tech/&quot;&gt;Ben Buchheim-Jurisson&lt;/a&gt;は、元軍人という経歴から、民間企業や投資家は「やめる自由」があり、かつ儲けも大きな一方で、軍人は国家による厳しい拘束低い報酬などの制約の中で動き、かつ実際に危機にも接する違いを強調します。PalantirやAndurilのような企業が「国家への奉仕」という言葉を使うと、戦争のコストを実際には負わない民間エリートが、戦争の道徳的権威だけを借りることになりかねないことに警鐘を鳴らしています。これは日本の防衛テックにも通用するロジックでしょう。 &lt;/p&gt;
&lt;p&gt;防衛に関わる民間企業や投資家の中には、本当に社会や国家を守りたいと考えている人もいるでしょうが、とはいえ「国への貢献」というナラティブですべてを肯定してはならず、どういった責任を誰が負っているのかを見ていく必要があるように思います。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;6-日本としてどうありたいのか&quot;&gt;(6) 日本としてどうありたいのか&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;そして最後に、日本での防衛テックの倫理を考える上では、やはり日本の国としての形や、日本にとっての安全保障とは何かを改めて考えていく必要があるのだろうと思います。これは倫理を超えた種類の議論も含むものだと思いますが、米国の守りが後退しつつある中で、では日本として何を最低限守りたいのか、どの程度費用を拠出できるのか、何を踏み越えてはならないのかを考え、そのうえで、その中で何ができるかを考えることです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただ、そうした倫理は日本独自で設計すれば良いというわけではなく、連携を取る国の倫理とある程度共有していく必要もあります。倫理観が共有できない国では、自国で作ったものもの輸出することも難しい、という事業上での理由もあります。EUに売りたいならEUの倫理観や倫理の議論にも沿う形にしていく、などの配慮が必要でしょう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;アメリカでは、そうした「倫理」を求める動きとして、キリスト教回帰や&lt;a href=&quot;https://takaumada.substack.com/p/common-good-conservatism&quot;&gt;共通善&lt;/a&gt;のようなものが議論されているようにも見えます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そして日本の形を考えていくうえで、今のシリコンバレーの雰囲気に呑まれてはいけないとも思います。アメリカの覇権的な思考、テクノリバタリアン的な市場主義、そしてシリコンバレーの特有の技術楽観論、などが混ざり合って、現在のアメリカのDefense Techの潮流は生まれているように見えます。それが常に正しいというわけではないでしょう。  &lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;防衛テックを否定しているわけではない&quot;&gt;防衛テックを否定しているわけではない&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;以上、いくつかの観点で考えてきました。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;だから防衛テックはやらないほうが良い、というわけではありません。やるのであれば、ちゃんとやる必要が、社会にも事業にもあるだろう、ということです。たとえば市場環境を良くしていくようなロビイングをするのであれば、それなりの覚悟と理屈を持ったうえで、環境整備などを政府に求めていくべきなのだろうと思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;こうしたことを考え抜いたうえで関わるのであれば、防衛テックは単なる戦争ビジネスではなく、平和を維持するための技術にもなり得ると思います。しかし、そのためには設計が必要です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;なお、防衛の努力を否定するものではありませんが、私個人としては、平和な世界を作り出すことに自分の時間と能力を使うほうが良いのでは、と思っています。防衛は短期的には大事かもしれませんが、中長期で賭けることができるのが、一般的な株式投資などと同様の個人の強みでもあるなら、短期の動乱の先にある平和を作り出すことに時間を使ったほうが総合的なリターンは大きいのではと思いますし、市場のトレンドに賭けるのではなく、市場を活用しながら作りたい未来を作ること、人類社会がより良い方向に向かうことに賭けたいとも思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;関連記事一覧&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/&quot;&gt;前提の整理&lt;/a&gt;：Defense Tech、デュアルユース、日米の違い&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-2/&quot;&gt;防衛力&lt;/a&gt; - その事業は日本の実効的な防衛力を高めるのか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/&quot;&gt;事業性&lt;/a&gt; - その事業はスタートアップとして急成長できるか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/&quot;&gt;倫理&lt;/a&gt; - その事業をするべきか&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;</content:encoded><dc:creator>馬田 隆明</dc:creator><category>Defense Tech</category></item><item><title>日本の防衛テックはハイグロース・スタートアップになれるか - 日本の Defense Tech / 防衛テックを考える (3)</title><link>https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/</link><guid isPermaLink="true">https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/</guid><description>6月29日（月）にDefense Techに関するイベントに登壇することになったので、事前に自分の考えを書いてまとめておきます。記事が長くなったので複数に分けています。 1つめの記事で書いた前提をふまえたうえで、日本のDefense Tec…</description><pubDate>Mon, 29 Jun 2026 06:19:16 GMT</pubDate><content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/20260629150258.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;https://desilo.substack.com/p/academic-insights-26&quot;&gt;6月29日（月）にDefense Techに関するイベント&lt;/a&gt;に登壇することになったので、事前に自分の考えを書いてまとめておきます。記事が長くなったので複数に分けています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/&quot;&gt;1つめの記事&lt;/a&gt;で書いた前提をふまえたうえで、日本のDefense Techを考える上では、大きく議論するべき点として3つあると考えています。&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-2/&quot;&gt;防衛力&lt;/a&gt; - その事業は日本の実効的な防衛力を高めるのか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/&quot;&gt;事業性&lt;/a&gt; - その事業はスタートアップとして急成長できるか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/&quot;&gt;倫理&lt;/a&gt; - その事業をするべきか&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-2/&quot;&gt;2つめの記事&lt;/a&gt;で考えた実効的な防衛力を踏まえたうえで、ハイグロース・スタートアップとして考えるべきなのは、やはり&lt;strong&gt;事業性&lt;/strong&gt;です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/20260629150321.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;防衛上重要な事業であっても、スタートアップとして魅力的な事業として成立するかどうかは別問題だからです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;VC-backedなハイグロース・スタートアップの事業性を考えるときに、考慮が必要な項目を単純化して考えると、&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;急成長して一定の時価総額を超えることができるのか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;イグジットができるのか&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;p&gt;の2つの条件が、ファンドの期間である約 10 年という程度の短い期間内に満たせるかどうか、になります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;これも日米で大きく状況が異なるため、いくつか数字を見ていきたいと思います。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;1-一定の時価総額を超えることができるか&quot;&gt;(1) 一定の時価総額を超えることができるか&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;まず&lt;a href=&quot;https://www.sipri.org/sites/default/files/2025-11/fs_2512_top_100_2024.pdf&quot;&gt;SIPRI&lt;/a&gt;による、企業の全売上中の軍事関係売上をベースに見てみます。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;米国&quot;&gt;米国&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;米国では防衛専業に近い企業が高い時価総額をつけています。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;企業名&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;時価総額10億ドル&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;時価総額兆円&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;実績PER&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;防衛・軍事売上比率 / 補足&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;Lockheed Martin&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;117.0&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;18.92&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;24.6&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI: 91%、軍事売上 $64.65B&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;General Dynamics&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;93.8&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;15.17&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;21.8&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI: 70%、軍事売上 $33.63B&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;Northrop Grumman&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;71.3&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;11.53&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;15.7&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI: 92%、軍事売上 $37.85B&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;L3Harris Technologies&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;54.3&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;8.78&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;31.6&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI: 76%、軍事売上 $16.21B&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;h4 id=&quot;日本&quot;&gt;日本&lt;/h4&gt;
&lt;p&gt;日本で同様の企業群を見ると以下のようになります。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;企業名&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;時価総額10億ドル&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;時価総額兆円&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;実績PER&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;防衛・軍事売上比率 / 補足&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;三菱重工業&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;74.4&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;12.03&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;34.8&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI: 15%、軍事売上 $5.03B。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;防衛省中央調達: 1位・1兆4,567億円&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;川崎重工業&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;14.7&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;2.38&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;21.9&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI: 19%、軍事売上 $2.65B。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;防衛省中央調達: 2位・6,383億円&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;三菱電機&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;76.5&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;12.38&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;29.5&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI: 5.1%、軍事売上 $1.85B。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;防衛省中央調達: 3位・4,956億円&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;NEC&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;32.0&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;5.18&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;18.7&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI: 6.8%、軍事売上 $1.54B。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;防衛省中央調達: 4位・3,117億円&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;富士通&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;34.4&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;5.57&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;18.7&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI: 9.3%、軍事売上 $2.19B。&lt;/p&gt;&lt;p&gt;防衛省中央調達: 5位・1,736億円&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;h4 id=&quot;米日比較と時価総額&quot;&gt;米日比較と時価総額&lt;/h4&gt;
&lt;p&gt;米国は防衛専業に近い企業が比較的多い一方で、日本は防衛の割合が20%以下のところが多く防衛案件を受注している、という状況となっています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;また売上と時価総額が比例するという単純な前提を置いたとき、&lt;/p&gt;
&lt;ul&gt;
&lt;li&gt;米国：ロッキードマーティンの売上の91%が軍事系で19兆円の時価総額であれば、軍事単体だと19兆円×0.91 = 17兆円&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;日本：三菱重工の12兆円× 0.15 をかけると1.8兆円&lt;/li&gt;
&lt;/ul&gt;
&lt;p&gt;となります。三菱重工のレベルまでいってようやく1兆円規模に届く、ということになります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;利益&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;時価総額の計算の源泉である利益のことも考えます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;まず防衛事業はコストプラス方式で利益率が悪めというところがあります。もちろん、世界情勢によってはプレミアムも逆に乗る可能性もあるかもしれませんが、おそらく一時的なものです。（恒久的に続けば、経済状況そのものが危うい状態になってしまいます。）&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;これも仕方がないところはあり、防衛費はほぼ国民の税金であり、その資金源に対して高利益率を出し続けるのは、国民の理解が得られづらいというところがあります。たとえば防衛産業でかなり高い利益率を作って売っている企業があれば、反感を買ってしまうのではないでしょうか。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;こうしてみると、アメリカのDefense Techスタートアップは防衛専業で時価総額1兆円を超えるビジネスを狙えるかもしれませんが、日本のDefense Techスタートアップで1兆円を超えようとすると、（他国の市場に入り込めない限り）、かなり難しそうに見えます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;もちろん日本における防衛事業は、スモールビジネスとしてはもちろん十分に成立するとは思いますし、調達なども含めて改善の余地は多くありますが、スタートアップとしてはかなり厳しいのでは、というのが見立てです。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;2-イグジットができるか&quot;&gt;(2) イグジットができるか&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;続いて投資家のイグジットという観点で見てみます。&lt;/p&gt;
&lt;h4 id=&quot;maの場合&quot;&gt;&lt;strong&gt;M&amp;amp;A&lt;/strong&gt;&lt;strong&gt;の場合&lt;/strong&gt;&lt;/h4&gt;
&lt;p&gt;防衛テックスタートアップのM&amp;amp;Aが起こる場合、海外の企業から買収を受けるのはおそらくかなり難しいため、上記の日本国内の企業群のいずれかになる可能性が高いように思います。そのとき上記の企業による買収金額はそこまで大きくはならないように見えます。&lt;/p&gt;
&lt;h4 id=&quot;上場の場合&quot;&gt;&lt;strong&gt;上場の場合&lt;/strong&gt;&lt;/h4&gt;
&lt;p&gt;東証で最も防衛系売上が高い事業は宇宙系です。現時点で2000～3000億円ぐらいの時価総額がついています。しかし宇宙用と防衛専業のバリュエーションはさすがに少し異なるように思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;より防衛系を見てみると、売上の約50%が防衛を占める豊和工業は時価総額200億円ぐらい、細谷火工は40億円とやや小さめの時価総額となっており、VCが期待する大型Exitの参照事例としてはやや小さいように見えます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;最近の Anduril などの動きを見ていても、かつては監視用ドローンなどの守りの方の製品中心だったのが、昨今の製品ラインアップを見ると、安価に大量生産できる攻撃・打撃システムなどの「攻め」に比重を移すようになってきています。それはロッキードマーティンの事業を崩しにかかっているようにも見えますが、もしそうした「攻め」の事業への展開がバリュエーション増加の理由なのであれば、同様のバリュエーションの上げ方を日本のスタートアップが取るのは、市場構造的にも社会的受容性の観点からも結構難しいのでは、と思います。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;イグジットまでの資金調達&quot;&gt;イグジットまでの資金調達&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;イグジットにたどり着くまでに、何度か資金調達を挟むことを考えたとき、国内の主なVC/CVCがどこまで出していけるのか、というのも、まだ準備が整っていないように見えます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;その際、海外のVCが投資することもあると思いますが、他の事業領域と比べて「それは本当に良いのか」という議論も起こりやすい領域のように思います。海外VCがマジョリティを持たなければ良い、という考え方もあるとは思いますが、特にミドル・レイターステージにおいては、資金規模的には海外VCのほうがマジョリティを持つ可能性も高そうです。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;他国への販売の可能性&quot;&gt;他国への販売の可能性&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;日本のスタートアップの製品を諸外国に売ることを通して、リーチできる市場規模を大きくすることも可能です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;その際、マザーマーケットである日本で磨いた製品を他国に売る、ということになるでしょう。そうすると、自衛隊からの学びが鍵となります。日本が最先端で面している課題領域（警戒など）であれば可能性はあると思いますが、そうでないのであれば、日本の製品を他国よりも優れたものにしていくことは難しく、何を売るのか、というのが課題となりそうです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/20260629150504.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そうした強みがなければ、資本の引力で、「アメリカで事業をした方が良い」ということになりかねません。実際、&lt;a href=&quot;https://commission.europa.eu/topics/competitiveness/draghi-report_en&quot;&gt;EUのユニコーンスタートアップの約27%がEUからUSに拠点を移す&lt;/a&gt;ことも起こっており、これは防衛領域でも「なぜアメリカではなく、日本でやるのか？」という問いは重くのしかかるはずです。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;日本の-defense-tech-の事業領域&quot;&gt;日本の Defense Tech の事業領域&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;そうして考えていくと、日本における多くの防衛専門のビジネスの中で、VC-backedなスタートアップとして相性の良い事業領域は、アメリカに比べてかなり少ないのではないか、というのが現時点での個人的な考えです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;（※あくまでVC-backedなスタートアップの話であり、VCマネーを使わない事業は別の議論ですし、一部の事業領域であれば日本でもあり得るようには思います。）&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;となると、多くの事業者は、武器というよりは修理や復旧などの防衛用途に行くか、もしくは民生品を基本で考えつつ、防衛で使える部分は使ってもらう、という距離感に落ち着くところが多いのではないか……と思います。それはそれで、継戦能力を高めて防衛力に資することにつながる可能性はあります。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;とはいえ中途半端に関わるのも難しい&quot;&gt;とはいえ中途半端に関わるのも難しい&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;ただ一方で、防衛関係の事業を持つ上場企業は投資家対応が大変そうだったり（防衛関係の事業を投資家向けコミュニケーションから抜いていたり）、国防に関わることによる組織の複雑度の上昇などを見ると、中途半端に手を出してもあまり得をしない領域のようにも見えています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それに防衛領域に入ろうとすると、要求仕様や試験、認証、秘密保全、教育訓練、補給、整備、サイバーセキュリティ、ライフサイクルコストなどなどを含めて、装備体系の中に入る必要があります。単に売って終わりだけではなく、「自社の製品が防衛力体系のどこに組み込まれるのか」を考えることになり、相応の負荷になるため、どこまで防衛関連業務を行うのかは大きな選択になるのだろうと思います。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;現在と将来は別&quot;&gt;現在と将来は別 &lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;冒頭の問いに戻ると、防衛テックがハイグロース・スタートアップになれるかという問いに対する答えは、領域が限定されそう＆結構難しそう、ということになります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただ、こうした不確実性の高い領域に挑むのがスタートアップの1つの役目だろうとも思いますし、現時点の市場がそうであっても、将来もそうかと言えば違います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;政府は市場を魅力的にしてインセンティブをつけていこうとするでしょうし、防衛の調達改革などもしていくかもしれません。防衛装備移転三原則や運用指針の見直し、国際共同開発・共同生産の拡大、同盟国・同志国への装備移転の増加などによって、市場規模やExitの見通しが変わる可能性はあります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;スタートアップ側も自社の事業性を高めていくためには、政府側にロビイングなどをしていくことになるでしょう。資金提供者 (VC やその裏にいる LP など) に対して議論を行っていく必要性も出てきます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ただ、そうして防衛領域の市場性を高めていくには、相応の公的な責任が発生するものだと思いますし、覚悟が必要です。それに倫理観やそれを支える仕組みがより強く求められるようになるはずだと考えています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;ということで次は倫理の話です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;関連記事一覧&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/&quot;&gt;前提の整理&lt;/a&gt;：Defense Tech、デュアルユース、日米の違い&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-2/&quot;&gt;防衛力&lt;/a&gt; - その事業は日本の実効的な防衛力を高めるのか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/&quot;&gt;事業性&lt;/a&gt; - その事業はスタートアップとして急成長できるか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/&quot;&gt;倫理&lt;/a&gt; - その事業をするべきか&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;</content:encoded><dc:creator>馬田 隆明</dc:creator><category>Defense Tech</category></item><item><title>日本の防衛テック / Defense Tech を考える（1）（2026 年 6 月版）</title><link>https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/</link><guid isPermaLink="true">https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/</guid><description>6 月 29 日（月）にDefense Techに関するイベントに登壇することになったので、事前に自分の考えを書いてまとめておきます。 なお、主にスタートアップに関わる人間から見たときの現時点での考えと整理なので、防衛関係の方から見たときに…</description><pubDate>Mon, 29 Jun 2026 00:29:33 GMT</pubDate><content:encoded>&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/20260629090322.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;https://desilo.substack.com/p/academic-insights-26&quot;&gt;6 月 29 日（月）にDefense Techに関するイベント&lt;/a&gt;に登壇することになったので、事前に自分の考えを書いてまとめておきます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;なお、主にスタートアップに関わる人間から見たときの現時点での考えと整理なので、防衛関係の方から見たときには違和感があるかもしれません、またフィードバックを受けて、今後私の中での考えや意見は変わる可能性はあります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;記事が長くなったので4つに分けています。本記事は1つめです。残りの3つは以下からご参照ください。&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-2/&quot;&gt;防衛力&lt;/a&gt; - その事業は日本の実効的な防衛力を高めるのか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/&quot;&gt;事業性&lt;/a&gt; - その事業はスタートアップとして急成長できるか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/&quot;&gt;倫理&lt;/a&gt; - その事業をするべきか&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;h2 id=&quot;3つの概念情報の整理&quot;&gt;3つの概念・情報の整理&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;Defense Techスタートアップを考える上で、いくつかの情報や概念の整理をして前提をあわせた方が有用だと考えています。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;今回整理したいのは3つです。&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;Defense Tech という言葉&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;デュアルユースという概念&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;日米の違い&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;
&lt;h2 id=&quot;整理1defense-tech-という言葉の整理&quot;&gt;（整理1）Defense Tech という言葉の整理&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;まず「○○ Tech」という言葉でありがちなのですが、その意味するものが人によって異なることがよくあります。そこでいったん以下のように整理します。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;言葉&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;例&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;① 技術を重視する「Defense Tech」&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;ドローン、AI、衛星、ロボティクスなどの防衛に使われる技術（ビジネスではない）&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;② ビジネス全般を示す「Defense Tech」&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;大企業の既存事業も含む、上記技術やその他の技術を使った防衛ビジネス。ロッキードマーティンなどを含む。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;③ 起業や新規事業を重視する「Defense Tech」&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;スタートアップ、スモールビジネス、大企業での新規事業も含む新しい防衛ビジネス。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;④ ハイグロース・スタートアップで防衛領域に挑む「Defense Tech」&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;VCが投資をして、IPOやM&amp;amp;Aといったイベントがあるような急成長スタートアップで、防衛領域に挑むビジネス。Andurilなど。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;p&gt;完全に切り分けられるわけではありませんが、これらをある程度分別しながら議論を進めていく必要があります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;今日は主に④のハイグロース・スタートアップにおけるDefense Techを考えます。&lt;/p&gt;
&lt;h2 id=&quot;整理2-デュアルユース&quot;&gt;(整理2) デュアルユース&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;同様によく言及されつつも、想像されているものが結構異なるのでは、という印象を受けるのが「デュアルユース」という言葉です。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;デュアルユースの専門家から見れば別の整理があるかもしれませんが、民間に関わる者からの見え方として整理しておきます。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;1-軍民の方向性&quot;&gt;(1) 軍⇔民の方向性&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;まず軍⇔民のどちらが主な起点かによって位置づけが異なるように思います。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;方向性&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;意味&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;例&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;軍用➡民生&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;軍事用の先端技術を民間に転用する&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;ジェットエンジン、GPS、暗号技術の一部など&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;民生➡軍用&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;民間の先端技術を軍事に転用する&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;AI、サイバーセキュリティ、ドローンなど&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;p&gt;かつては、軍用に開発された最先端のものが、民間でも使えるようになったパターンが多いように思いますが、昨今の傾向としては、民間 → 軍用の比重が大きくなっているように思います。軍が単独で開発するよりも、民間市場で先に進化した技術を取り込む局面が増えているためです。&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;2-先端汎用の技術の位置づけ&quot;&gt;(2) 先端⇔汎用の技術の位置づけ&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;続いて、技術も大きく分けて2つの議論があるように思います。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;種類&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;目的&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;例&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;先端技術型デュアルユース&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;戦局の質的な変化&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;GPS、核技術、バイオ技術など&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;汎用技術型デュアルユース&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;供給量やコストによる戦いの変化&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;車、船、スマートフォンなど&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;p&gt;主に先端技術は、戦いの質的な変化を起こし得るものが中心となります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;核やバイオなどの技術は、兵器になれば戦い方を質的に大きく変えることができるものです。GPSなども相手の位置を正確に知ることができることで、大きく戦況を変えると期待されていました。これらは兵器になってしまえば軍事用ですが、それぞれの技術基盤がデュアルユース性を持つと整理できます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;一方、汎用技術の転用は、平時に民間で使われている技術や設備、人材、データ、サプライチェーンを、危機時に国家の継戦能力へ変換できるというメリットがあります。また汎用技術を使うことでコストを劇的に下げることができれば、戦局を質的に変える技術になりえます。実際、攻撃という観点でも、ドローンという汎用品によって、攻守のコストの非対称性が出てきていることはよく知られている通りです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;なお、核兵器やバイオ兵器など、破壊的変化を起こしうる技術は攻撃で使われることが想定されるので、専守防衛を掲げる日本はそうした技術と関わらないようにも見えます。しかし、そうした攻撃手段を相手国が使ってくる可能性があるのであれば、その技術を理解しておかなければ防衛はできないので、実戦で能動的に使わないとはいえ、技術自体は研究はしておくことになるでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;（なお、スタンドオフ防衛能力や反撃能力は、単に「攻撃的だから扱わない」と整理できるものではなく、相手の侵攻やミサイル攻撃を抑止・阻止するための能力としても位置づけられます。）&lt;/p&gt;
&lt;h3 id=&quot;デュアルユースの2軸4象限での整理&quot;&gt;デュアルユースの2軸4象限での整理&lt;/h3&gt;
&lt;p&gt;この2軸4象限で簡単に整理すると、以下のような形になります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/20260629090453.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;それぞれの象限での特徴は以下のようになるでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;方向性 × 技術類型&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;この象限で重視されること&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;技術・製品の例&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;主な用途&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;① 軍用 → 民間 × 先端技術&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;極限環境で鍛えられた技術を、民間で安全・安価・標準化して広く使えるようにすること。軍事側では性能・秘匿性・耐障害性、民間側では規格化・大量普及・社会インフラ化が重視される。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;GPS、ジェットエンジン、衛星通信、宇宙開発技術、暗号技術の一部など&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;軍事研究から社会インフラへ&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;② 軍用 → 民間 × 汎用技術&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;軍の補給・輸送・整備・標準化のノウハウを、民間の産業・物流・生活用品へ落とし込むこと。耐久性、保守性、量産性、規格統一、コスト低下が重視される。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;缶詰・保存食、軍用車両由来の四輪駆動車、航空輸送・港湾運用の標準化、耐久衣料・アウトドア用品、通信機器の堅牢化など&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;軍のロジスティクスから民間の量産品へ&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;③ 民間 → 軍用 × 先端技術&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;民間の技術革新を、軍事作戦・情報優位・意思決定速度に素早く取り込むこと。スピード、ソフトウェア更新性、データ統合、サイバー耐性、調達の柔軟性、倫理・法規制対応が重視される。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;AI、機械学習、画像認識、サイバーセキュリティ、クラウド、商用衛星画像、自律ドローン、量子センサー、先端半導体、バイオテクノロジーなど&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;民間イノベーションから軍事的優位へ&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;④ 民間 → 軍用 × 汎用技術&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;既に市場にある民生品を、安く・早く・大量に戦場や軍の後方支援へ転用すること。入手性、修理しやすさ、部品調達、現地改造、分散運用、継戦能力が重視される。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;ピックアップトラック、民生ドローン、スマートフォン、メッセージアプリ、発電機、民間トラック・船舶・航空機、建設機械、3Dプリンタ、市販カメラ・センサーなど&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;民生品による継戦能力の底上げ&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;h2 id=&quot;整理-3-日米の違い&quot;&gt;(整理 3) 日米の違い&lt;/h2&gt;
&lt;p&gt;Defense Tech の領域の先行者はアメリカであり、多くの人はアメリカのスタートアップを参考例として見ることになるでしょう。しかしアメリカと日本の防衛環境はずいぶん異なることも、前提として整理しておく必要があるように思います。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;たとえば、米国の防衛省は、組織規模が&lt;a href=&quot;https://en.wikipedia.org/wiki/United_States_Department_of_Defense#cite_note-workforce-4&quot;&gt;340万人程度&lt;/a&gt;です（ただし軍人以外も含み、文官・事務官が80万人程度含まれます）。米国を除くNATOも210万人程度のようです。一方、日本の防衛省・自衛隊は、2025年3月31日時点で&lt;a href=&quot;https://www.mod.go.jp/j/profile/mod_sdf/kousei/&quot;&gt;自衛官の現員が22万人程度&lt;/a&gt;です。Apple to Apple ではないものの、桁の違う人員規模であることは間違いありません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;https://www.amazon.com/Hacking-Defense-Manual-National-Methodology/dp/B0DDRD98YV/ref=sr_1_1?crid=T0Z5VXLPQGZI&amp;amp;dib=eyJ2IjoiMSJ9._vSOIF6fE8BoqM40T6uECDh9pm9Or8udjnG-rZnyVqgLHITzolpoqjDWLL0C8ZThaybUz65FGiGEYsXGa_hZoiywZsrsfIwk66qH-s6dwSycX1w1Bs3ujj1Zq2TpD6wGDf-BFgxkuFab1DVKwmlOkyDZ1rF3rsnv7s1roed3unIHY0Z_n-icdNU82Do0f0ckTWWj-vJKgI2PYrqGPda2TkUuiGc-JsCqAitQsZbmPtE.2DJrXciO6xbU7bi7bSg4Q-PUtTwfjnucYU2xkpK9pGY&amp;amp;dib_tag=se&amp;amp;keywords=hacking+ofr+defense&amp;amp;qid=1782624391&amp;amp;sprefix=hacking+ofr+defe%2Caps%2C309&amp;amp;sr=8-1&quot;&gt;Hacking for Defense&lt;/a&gt; で述べられているように、米国の防衛省は世界で最も大きな雇用主であり、ある意味で「世界で最も大きなエンタープライズ企業」です（次点はウォルマートの200万人超）。一方、日本は自衛隊は単一の組織として見ると国内で最も大きな雇用主ですが、トヨタやNTTは連結で見ると30万人を超えており（パナソニックやホンダが20万人ぐらい）、最も大きいとは言えません。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;人員だけではなく、予算も大きく違います。&lt;a href=&quot;https://www.sipri.org/media/press-release/2026/global-military-spending-rise-continues-european-and-asian-expenditures-surge&quot;&gt;SIPRI推計&lt;/a&gt;では2025年の米国軍事支出は9,540億ドル (GDP比3%程度) ですが、日本は622億ドル (GDP比1.4%程度) とされており、ここでも約15倍の差があります。今後日本の防衛関係支出がGDP比で3%程度になっていくとしても、差は大きいままでしょう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/20260629091037.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;規模だけではありません。米国は「現場」としての紛争地域をいくつか持っていて、課題も顕在化している傾向にあります。現場が多いということは、試験環境も多く、導入後の学びも多くなり、さらに一度導入された後の横展開余地も大きく、実践配置にもつながる傾向にあります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;一方、日本は、基本的には専守防衛であり、前線にも出ないため、武器などについては実践現場から製品へのフィードバックが相対的に不足する構造を持ちます。（もちろん、警戒監視は実戦ですし、日米共同訓練などもあるのでないわけではありません。演習やシミュレーションから補うこともできるので、全くないわけではありません。）&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;img src=&quot;https://img.takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/20260629090655.webp&quot; alt=&quot;&quot; width=&quot;600&quot;&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;また武器を作ることへの社会的受容性もアメリカと異なります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;世界でのDefense Tech 系のスタートアップは、&lt;a href=&quot;https://www.axios.com/2026/06/03/defense-tech-svdg-venture-pentagon&quot;&gt;過去4年で300社から1200社と4倍になった&lt;/a&gt;、と言われています。これは大企業がR&amp;amp;D機能を社外で行っていくようなエコシステムがあるからこそ、という部分もあるように見えます。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;そうした前提の違いを考えたとき、&lt;strong&gt;日本と米国の「防衛」や「防衛テック」に関する考え方は異なってくる&lt;/strong&gt;はずです。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;その他、Defense Techの比較をするうえで参考になる前提条件や環境もまとめておきます（ ChatGPTを使いました）&lt;/p&gt;
&lt;table&gt;&lt;tbody&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;比較軸&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;米国&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;NATO（米国除く：欧州＋カナダ）&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;中国&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;日本&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;人員規模：軍人・現役系の比較&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;NATO統計上の military personnel は2024年推定で&lt;strong&gt;約130.0万人&lt;/strong&gt;。一方、米国公式の広義表現では service members &amp;amp; civilians が&lt;strong&gt;340万人&lt;/strong&gt;。(&lt;a href=&quot;https://www.nato.int/content/dam/nato/webready/documents/finance/def-exp-2025-en.pdf&quot;&gt;北大西洋条約機構 (NATO)&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;NATO統計上の military personnel は2024年推定で&lt;strong&gt;約211.4万人&lt;/strong&gt;。米国を除くと、人数だけなら米国軍人より大きい。(&lt;a href=&quot;https://www.nato.int/content/dam/nato/webready/documents/finance/def-exp-2025-en.pdf&quot;&gt;北大西洋条約機構 (NATO)&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;IISS推計では2024年時点のPLA現役が&lt;strong&gt;約203.5万人&lt;/strong&gt;。人民武装警察約50万人、PLA予備役約51万人を加えると約304.5万人。ただし民兵は別で、規模は不透明。(&lt;a href=&quot;https://warontherocks.com/back-to-the-basics-how-many-people-are-in-the-peoples-liberation-army/&quot;&gt;War on the Rocks&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;2025年3月31日時点で自衛官の現員は&lt;strong&gt;22万252人&lt;/strong&gt;、定員は&lt;strong&gt;24万7,154人&lt;/strong&gt;。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;防衛支出・軍事支出&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;NATO定義の2025年推定防衛支出は&lt;strong&gt;9,800億ドル&lt;/strong&gt;、GDP比&lt;strong&gt;3.22％&lt;/strong&gt;。SIPRI推計では2025年の米国軍事支出は&lt;strong&gt;9,540億ドル&lt;/strong&gt;。(&lt;a href=&quot;https://www.nato.int/content/dam/nato/webready/documents/finance/def-exp-2025-en.pdf&quot;&gt;北大西洋条約機構 (NATO)&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;NATO定義の2025年推定防衛支出は&lt;strong&gt;6,080億ドル&lt;/strong&gt;、GDP比&lt;strong&gt;2.27％&lt;/strong&gt;。米国の約62％の規模。(&lt;a href=&quot;https://www.nato.int/content/dam/nato/webready/documents/finance/def-exp-2025-en.pdf&quot;&gt;北大西洋条約機構 (NATO)&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI推計で2025年の軍事支出は&lt;strong&gt;3,360億ドル&lt;/strong&gt;。米国SIPRI値の約35％、日本の約5.4倍。(&lt;a href=&quot;https://www.sipri.org/media/press-release/2026/global-military-spending-rise-continues-european-and-asian-expenditures-surge&quot;&gt;SIPRI&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;SIPRI推計で2025年の軍事支出は&lt;strong&gt;622億ドル&lt;/strong&gt;、GDP比&lt;strong&gt;1.4％&lt;/strong&gt;。日本政府の令和8年度防衛関係予算は全体で&lt;strong&gt;9兆353億円&lt;/strong&gt;、防衛力整備計画対象経費は&lt;strong&gt;8兆8,093億円&lt;/strong&gt;。(&lt;a href=&quot;https://www.sipri.org/media/press-release/2026/global-military-spending-rise-continues-european-and-asian-expenditures-surge&quot;&gt;SIPRI&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;海外拠点・前方展開&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;CRSによれば、米国防衛組織は米国外・米領外に&lt;strong&gt;少なくとも51か国、128以上の海外基地&lt;/strong&gt;を管理・使用。米国公式の広義表現では&lt;strong&gt;4,800サイト、160か国超&lt;/strong&gt;。(&lt;a href=&quot;https://www.everycrsreport.com/reports/R48123.html&quot;&gt;Every CRS Report&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;NATOとして米国型の単一基地網は持たない。NATOの前方陸上部隊は東方正面の&lt;strong&gt;9か国&lt;/strong&gt;、ブルガリア、エストニア、フィンランド、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ルーマニア、スロバキアに多国籍バトルグループを置く。ただし一部には米国も貢献しており、「米国を完全に除いたNATO拠点数」とは切り分けにくい。(&lt;a href=&quot;https://www.nato.int/en/what-we-do/deterrence-and-defence/strengthening-natos-eastern-flank&quot;&gt;北大西洋条約機構 (NATO)&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;米国型の世界基地網には達していないが、ジブチのPLA支援基地、カンボジア・リアム海軍基地の共同兵站・訓練センターなどを通じて、海外兵站網を拡張中。米国防省は、中国が追加施設も検討している一方で、体系的な海外指揮統制構造は未成熟と見ている。(&lt;a href=&quot;https://media.defense.gov/2025/Dec/23/2003849070/-1/-1/1/ANNUAL-REPORT-TO-CONGRESS-MILITARY-AND-SECURITY-DEVELOPMENTS-INVOLVING-THE-PEOPLES-REPUBLIC-OF-CHINA-2025.PDF&quot;&gt;U.S. Department of War&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;自衛隊の唯一の海外施設は&lt;strong&gt;ジブチ&lt;/strong&gt;。海賊対処、中東方面の情報収集、日本人等輸送の基盤。(&lt;a href=&quot;https://www.mod.go.jp/en/article/2025/08/b9369f799e0bff7eac79cfe49a3f0907307a7c1d.html&quot;&gt;防衛省&lt;/a&gt;)&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;主な強み&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;予算、兵站、海外基地、海空輸送、C4ISR、核抑止、同盟網、実戦経験で突出。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;人員・経済規模・地理的縦深は大きい。欧州再軍備により、砲兵、防空、弾薬、生産能力の回復が進む。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;人員規模、ミサイル戦力、造船力、第一列島線周辺での地理的優位、国家主導の軍民融合。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;地理的位置、対潜・防空・ミサイル防衛、海空自衛隊の質、日米同盟との相互運用性。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;tr&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;主な制約&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;世界展開ゆえに戦域が広く、同時危機では兵站・弾薬・艦艇稼働率に負荷。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;合算値は大きいが、31か国の政治判断・装備体系・即応性・弾薬備蓄のばらつきが大きい。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;海外兵站・空母運用・統合作戦・実戦経験では米国に劣る。公表値と実態の差も大きい。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;td&gt;&lt;p&gt;人員不足、弾薬・継戦能力、基地抗たん性、装備調達速度、人口減少が制約。&lt;/p&gt;&lt;/td&gt;&lt;/tr&gt;&lt;/tbody&gt;&lt;/table&gt;
&lt;p&gt;こうした違いを前提として、日本のDefense Techを考えていく必要があります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;続きは2つめの「防衛力」の記事となります。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;関連記事一覧&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-1/&quot;&gt;前提の整理&lt;/a&gt;：Defense Tech、デュアルユース、日米の違い&lt;/p&gt;
&lt;ol&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-2/&quot;&gt;防衛力&lt;/a&gt; - その事業は日本の実効的な防衛力を高めるのか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-3/&quot;&gt;事業性&lt;/a&gt; - その事業はスタートアップとして急成長できるか&lt;/li&gt;
&lt;li&gt;&lt;a href=&quot;https://takaumada.com/blog/defense-tech-2026-4/&quot;&gt;倫理&lt;/a&gt; - その事業をするべきか&lt;/li&gt;
&lt;/ol&gt;</content:encoded><dc:creator>馬田 隆明</dc:creator><category>Defense Tech</category></item></channel></rss>